君の「窓」には何が映る?🦊(6年国語科「きつねの窓」小・中連携研究授業)

2024年10月22日 14時44分

 22日(火)の3時間目に、6年生の国語科で研究授業を行いました。

 今日は、連携している中島中学校の先生も授業を見に来てくださいました。

 「きつねの窓」は、主人公が不思議な世界での経験を通して変化するところがファンタジー作品の特徴として捉えやすく、自分をその世界観に当てはめて想像させることで、自分の過去を振り返ったり、自分の生き方について考えるきっかけにしたりすることのできる教材です。

 今日は、前時までの「不思議な世界への入り口と出口がどこであったか」を確認した後、「不思議な体験をしたことで、『ぼく』は何が変わったのか」を考えていきました。

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 この教材は、叙述をもとにしながら想像を広げて読むことが求められます。

 子どもたちは、それぞれ自分の想像力を働かせて、不思議な体験の前後の「ぼく」の変化を考えることに挑戦していました。

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 「体験の前『ぼく』は、きつねに対して敵対心を持っていたのではないかと思う。」

 「心を許していない状態だったのではないかな。」

 「きつねのことを信用していなかったと思う。」

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 「体験の後は、きつねの話を聞いて共感しているのだと思う。」

 「大切な人が亡くなり、『ぼく』も独りぼっちだということを考えさせられたのだろう。」

 「きつねを探していることから、窓をもう一度見たいと強く思っている。」

 「この話を話すことのできる仲間ができている。もう『ぼく』は独りぼっちじゃなくなっているのかもしれない。」

 最初は自分の考えや思いをノートに書き(シータイム)、その後、みんなで伝え合い、話し合いミカンタイムました。

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 友達の考えを聞いて話し合うという学習活動を繰り返しながら、考えを深めたり広げたりしていきました。

 また、振り返りでは、「共感」「ぼくと同じ」「仲間」「同情」のように、友達と似た考えであっても、別の言葉や表現の仕方があることに気付くことのできた児童も見られました。

 今後も「交流し考える学習」の工夫を進めて、子どもたちが自分の思いや考えを深める場面を作っていきたいと思います。

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 『きつねの窓』

 杉林から道を一つ曲がって入り込んだ不思議な世界は、ききょうが印象的な、青色の世界でした。

 そこで、主人公の「ぼく」は人間に化けた子ぎつねに指を染めてもらい、不思議な「窓」をもらいます。

 その「窓」には、もう現実世界では見ることのかなわない、自分の過去の大切な記憶が映し出されます。

 猟師である「ぼく」が、親ぎつねもろとも仕留めてやろうという気持ちも忘れ、大切な仕事道具である鉄砲を、本来は獲物であった子ぎつねに渡してしまうほど、独りぼっちの「ぼく」にとってその「窓」は魅力的なものでした。

 しかし、「ぼく」はうっかり手を洗ってしまったことでその大切な「窓」を失い、不思議な世界を二度と体験することはできなくなってしまいました。